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カラム性能に対する粒子径の影響: UHPLC用Raptor 1.8 µm 表面多孔性粒子(SPP)

By Scott Grossman, Susan Steinike, Dan Li, and Justin Steimling

表面多孔性粒子(一般にSPPもしくはコアシェルと呼ばれる)は、高速かつ効率的なLC分離能を有することが証明されています。この粒子は、薄い多孔性シリカで覆われた透過性のない固体のコアを特徴とし、全多孔性粒子(FPP)に比べてはるかに高いカラム効率と感度をもたらします。

RaptorSPPLCカラムの発売当時は、その選択性や既存のHPLCシステムによる高速分離に役立つ性能をうたっていました。Raptor1.8 μmカラムの発売により、Raptorのこの優れた性能はUHPLC分析へと広がりました。しかし、それはどういう意味を持つのでしょうか?このテクニカルノートでは、ピークキャパシティ、カラムの耐久性および選択性に焦点を当て、UHPLCシステムにおけるRaptor1.8 μmカラムの利点を検証してみましょう。

圧力とピークキャパシティ

あるクロマトグラフとその条件において分離できるピーク数によって定義されるピークキャパシティは、システムの効率をはかる上では重要です。Raptor 1.8 μm SPP カラムは、UHPLC条件において優れたピークキャパシティをもたらし、全多孔性粒子や粒子径の大きい表面多孔性粒子の性能をはるかに上回ります。Raptor 1.8 μmカラムは、最高レベルのピークキャパシティと分離度をもたらすように設計され、幅広く試験されました。このため、UHPLCでの複雑な分析に特に適しています。

例えば、タンパク質同定などの非常に複雑なサンプルでは、極めて高い効率、つまり高いピークキャパシティが求められます。図1に、トリプシン消化をおこなったタンパク質分析を示しました。Raptorカラムの選択性と頑健性が、高圧対応用の1.8 μmの表面多孔性粒子と組み合わせられたことにより、UHPLCシステムにおいて非常に高いピークキャパシティを生み出す分析条件が可能となりました。

図 1: 複雑なサンプルの場合でも、UHPLCとRaptor 1.8 μmカラムによりピークキャパシティと効率は最大限に引き出されます。

Maximizing Peak Capacity with Analysis of Tryptic Digest using Raptor ARC-18 (sub-2 μm)
LC_BA0354
ColumnRaptor ARC-18 (cat.# 9314212)
Dimensions:100 mm x 2.1 mm ID
Particle Size:1.8 µm
Pore Size:90 Å
Temp.:60 °C
Sample
Diluent:0.1% TFA in water
Conc.:1,750 µg/mL total BSA concentration before digestion
Inj. Vol.:10 µL
Mobile Phase
A:0.1% Trifluoroacetic acid in water
B:0.1% Trifluoroacetic acid in acetonitrile
Time (min)%A%B
0.00973
156535
186535
Flow: mL/min
DetectorPDA @ 207 nm
InstrumentUHPLC
NotesA flow rate of 1.1 mL/min was used for all columns, except for the 1.8 μm fully porous column. The flow rate used for that column was 0.8 min/mL, in order to prevent excessive backpressure.

圧力とカラムの耐久性

ハイスループット分析をおこなうラボでは、全ての分析に信頼性のあるパフォーマンスも求められます。頑健な2.7もしくは5 μmのRaptorカラムは、その高い耐久性に対する信頼をすぐに獲得しました。そして、再分析や生産性の低下を恐れずに、HPLCで大量のサンプルを実行するのに必要な確信を分析者へもたらしました。Raptor として販売開始する前に、この新しい1.8 μmカラムには徹底した試験がおこなわれ(図2)、固定相、充填工程およびハードウェアがUHPLCの厳しい条件に十分に耐えられることが証明されています。

図 2: 50 mm x 2.1 mm、 sub-2 µmのC18カラムとの比較。Raptor 1.8 μmカラムは12,000 psiという高圧下において、1000回の繰り返し注入をおこなってもUHPLCカラムとしての性能を維持します。


圧力と選択性

UHPLCの高い圧力は必ずしも選択性に影響を及ぼすわけではありませんが、それでも許容できる結果を全てのUHPLCカラムが生み出せるわけではありません。RaptorLCカラムはRestekのUSLC技術による選択性とSPPによる高速分析の融合を体現したカラムです。Raptorシリーズのスピード、ピークキャパシティそして信頼性と組合わせたRestekの固定相の分離能は、粒子径を小さくすることで、さらなる効率をUHPLCにもたらします。

例えば、すでに実績のあるRestekのBiphenyl固定相の1.8μm粒子をUHPLC条件(図3)で使用した場合、高速高分離を達成し、サンプル処理能量が上がります。分析種の多くは、ヒトの健康と安全に影響を与えるものです。ここでは健康リスクをもたらすビスフェノールAとその類縁物質の分析例を示します。複雑な移動相組成を使用せずに、1.8μm粒子も含めたRaptorLCカラムの高い選択性を使ってより簡単に、できる限り迅速に正確な結果を得ることができるというのは優れた利点と言えます。

図 3: RaptorSPPカラムのスピード、ピークキャパシティおよび信頼性は、RestekのUSLC固定相の選択性をUHPLCにもたらしました。Raptor Biphenyl 1.8 μmカラムにより、シンプルな移動相組成で15種類のビスフェノール性化合物をわずか8分でベースライン分離します。

PeakstR (min)Conc.
(ng/mL)
Precursor IonProduct IonProduct Ion
1.Bisphenol S0.845.00249.2108.192.1
2.Bisphenol F1.62350199.393.1105.1
3.Bisphenol E2.06100213.3198.3197.4
4.Bisphenol A2.50100227.3212.3133.1
5.Bisphenol AF2.712.00335.2265.3177.3
6.Bisphenol B3.13100241.3212.4211.3
7.Bisphenol C3.43350255.3240.4147.3
8.Bisphenol AP3.9825.0289.3274.3273.3
9.Bisphenol Z4.25250267.2173.4145.2
10.Bisphenol G4.72250311.2295.4296.4
11.Bisphenol FL4.9050.0348.8256.2-
12.Bisphenol BP5.1450.0351.2273.3274.3
13.Bisphenol M5.3915.0345.2330.3251.4
14.Bisphenol P5.6750.0345.2330.4315.3
15.Bisphenol PH6.11350379.2209.4364.4
Bisphenols on Raptor Biphenyl 1.8 μm
LC_FS0518
ColumnRaptor Biphenyl (cat.# 9309252)
Dimensions:50 mm x 2.1 mm ID
Particle Size:1.8 µm
Pore Size:90 Å
Temp.:25 °C
Sample
Diluent:75:25 Water:methanol
Conc.:2.00-350 ng/mL
Inj. Vol.:2 µL
Mobile Phase
A:Water
B:Methanol
Time (min)Flow (mL/min)%A%B
0.000.455050
6.500.451090
6.510.455050
8.000.455050
DetectorMS/MS
Ion Mode:ESI-
Mode:MRM
InstrumentUHPLC

まとめ

Raptorカラムは、より優れた効率、迅速な分析そしてゆるぎない信頼性をHPLCユーザーへ提供してきました。そしてこの表面多孔性粒子と選択性のある固定相およびゆるぎない品質は、UHPLC用へと進化を遂げました。UHPLCについて考える際、多くの分析者はまず圧力を心配します。「Raptor1.8 μmカラムはUHPLCの高い背圧に耐えられますか?」「もちろんです。」Raptor 1.8 μmカラムは、UHPLCユーザーに優れたピークキャパシティとカラムの耐久性、そして選択性をもたらします。

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